「何も予知しなくたってわかることがあるよ、皆いつかは死ぬってこと」

 


lastup : 1006(ループ)

予知能力

なんでも予知できるわけではない。
予知できるのは他者の未来のみで、内容はその人の人生の転機になる出来事に限られる。
右目の開閉で未来予知を行う。
いくつかの情景が断片的に頭の中に連続して映し出される。
映る映像はどれも一瞬で状況もよくわからないものが多いが、何年も能力を使っているうちに状況把握能力がかなりついたのでだいたいわかってしまう。
予知した事柄を相手に伝え本人が行動を変えた場合、運命は多少変化する(自分が相手に干渉し、行動を加えた場合もありうる)。
予知を継続して行う事ができるのは、主に生死の関わる戦闘中に限られており、攻撃を受けたり他のことを考えたりすると集中力が途切れ失敗してしまう。

自分の未来は予知することができない。
そのため、自分に一番近い者(契約者など)の未来を予知して、その中で見えた自分に関する映像しか自分の未来を把握する方法はない。

仮想世界では自分の好きな時に決めた相手の未来だけを見ることができるが、現実世界での予知能力はそれだけではなく、不定期に他者の未来が意図せず見えることがあり、特に幼い頃はそれが多かった。

どんなことを予知しても、最後に見える映像は決まって死の光景。
今まで見たくない人の未来まで予知してきた。

過去を見ることはできないが、予知能力を使った際に一度あるかないか程度の極僅かな確率で、Ish内のデータバグにより過去のビジョンが見えるケースも存在する。

本体

之無 宙(これなし そら)
22歳 172cm ゴチルゼル♂

予知能力、不眠症などは本体も同じ。
性格もあまり大差はないが、アバターほど口は軽くない。本当は強がり。
現実世界で起こることには何事にも投げやりで、自分の人生に対して諦めがある。

アバターのように目の開閉によって予知するわけではなく、頭の中に直接見える。
何事にも動じないようにしているが、勝手に予知してしまう現象はトラウマ。

過去と現実

父親は見た事がない。母親はいたが、言葉を喋るようになってから母親が能力に気づきはじめ、恐ろしくなった母は4歳のノムを新興宗教団体の教祖に売り渡す。
男に引き取られてからは、宗教の信仰対象として扱われてきた。
ちやほやされ、幼少期は周囲の望むままに能力を使っていた。

能力や宗教によって普通の対人関係がうまくいかなかった。
ちやほやされていたのもあり、性格も当時から我が侭言い放題。
幼少期は自分の能力に引け目を感じていなかったため、折角仲良くなった友達を傷つけてしまったり、他者の絶望的な未来を予知して自分が傷ついたり。
喧嘩した友達にショッキングな未来を伝え、それが原因で後に自殺した者もいる。
また、成長と共に教祖の言いなりになることに苛立を感じはじめ、
教団の信者は皆自分の能力だけを見ていて、人扱いしてもらえていなかったことに気がつく。

どんどん人との関わり合いを避けていくようになっていく。
現在は、他人とはもう深く関わらない、信者は勝手に僕を崇めてれば?と割り切っている。
しかし普通の生活に対する憧れはいつまでも心の底にあった。

アバター

ゲーム参加前は予知能力を一切仮想世界で使わなかった。
というよりも、参加前のアバターは予知能力をそもそも持っていなかった。
仮想世界では普通の少年でいたいという思いからである。

しかしゲームに参加し勝つためだけのことを考えると、昔から現実世界で使ってきた力でもあるので、使い慣れた都合のいい能力だと思い、
戦争に参加してから、本体の能力である予知能力をアバターにも取り入れた。
現在は仮想世界でも気兼ねなく使用している。
能力を使う時は他者に深入りしないことがノムのルールになっているので、
ゲームが始まってからは、学園都市で知り合った人は単に「殺し合いをする仲」という目で見るようにしている。

予知の方法を目の開閉に置き換えたおかげで意識せず未来が見えることはなくなったが、現実でのことがトラウマなので一応髪の毛で隠している。
髪で隠れていても目を開ければ未来が見えるので意味はない。
オブラートみたいなもの。ノムの弱点が垣間見える一面。

このゲームに参加したのは一種の懸け。
アバターに自分が嫌悪している予知能力を取り入れた事は、ノムにとって
今までなりたい自分を表現する場所だった仮想世界を捨てることと同意。
現実世界の望みを現実世界でも叶えられるという誘惑は、
仮想世界の中だけで望みを叶えて自己満足することに勝った条件だった。
これが叶わなければ死んでもいいと思っている。

召喚獣

契約者:テオさん

【初期】
自分では戦わないノムにとって契約者は自分の生死を握る存在であり、自分も召喚獣の未来を学園都市内の戦闘において予知せずにはいられない、よって相手の生死も自分が握っていると考えている。
自殺行為になりかねないので、契約者に嘘の未来を伝える様なことはない(でも言うのも予知するのもだいたい戦闘時だけ)。
未来を予知する以上、契約者に対してもあまり踏み込んだ感情は抱かないようにしている(情を持ってしまうと予知するのが毎回辛くなるため)。
でも本当はそれなりに信用しているし信用してもらいたいとも感じている。

願いを叶えるためと自分の身を守ってもらうためならば、危険な召喚獣を相手にする覚悟。もちろんゲームに勝つまで死ぬつもりはない。

【現在】
数ヶ月ずっと誰かと一緒に生活をするという体験はノムにとって初めてのこと。
日常の生活、文化祭、戦闘イベントを経て、いつの間にか踏み台として捨てる気でいたIshでの人間関係が自分の中でとても貴重なものに思えるようになっていた。
そしていつも隣にいたテオさんは、口には出さずとも最初に出来た大切なパートナーだと思えるようになった。

だが、勝ち進むためには予知能力を使いパートナーをサポートしなくてはならない。
8月の「二の氷窟」での戦闘にて、ノムはテオさんの未来を予知し、その際にどのように消えていくかも知る。
予知を使う際には情を持たないと決心していたが、もうそんな軽く考えることはノムにはできなかった。

自分が召喚したことでテオさんの運命が変わってしまったのかもしれないと思い、勝ち進むことに罪悪感を感じ始める。
逆を言えば、自分が死ねば強制送還でテオさんはビヒヨラに戻ることができ、自分の意志で未来を変えることができる。
大事な友人が消えるのを見続けてまで生きていたくない、テオさんに消えないで欲しいというのが現在の気持ちである。

願い

「予知能力の消滅」

もし願いが叶ったとしたら、知り合いが誰もいない遠くの地に行って
凡人として人生をやりなおしたいと考えている。

ループ

「参加ルート」※優性
・テオさんが消えた前、または消えた後に絶望して自殺
・消えたいという衝動に駆られ、戦禍に飛び込んで自滅
・テオさんに食べられる
・金糸雀ちゃんの恋心に気付き、「僕の為を思うなら。」と殺させる
・現ルートのような関係にはならず、金糸雀ちゃんに殺される
・ヒカルくんと和解できないまま進み、後に殺し合う
・自暴自棄になって戦死
・現実で幼馴染を死に追いやられたロバート(エア)によって二の氷窟で殺される

ループが続く限り、ノムが学園都市入りした場合はどこかしらで毎回死ぬ運命。

「不参加ルート」※劣性
・平凡への憧れを抱くまでもなく、全てを諦め冷めきっていた。
・招待状が叶うわけも無い馬鹿げた提案をしていると感じ、放棄。

参考台詞
「勝手に崇め、平伏し、祈ってろ。」
「僕が羨ましい?ハハハぜひとも替わってもらいたいね。」
その他

・アバター名:ノムは本名の之無から(読み方を変えるとノムになる)
・不眠症が原因で趣味になった天体観測は現実世界でも唯一の楽しみだった。
・宇宙の神秘や星の話しは昔から好きで、これが逆に信者を増やしたことも。
・他人に深入りしない、自分が一番という考えは現実の経歴が深く関係。
・本心では他人との関わり合いを望んでいるが、今は無理という考え。
・無機質で人間離れしたイメージ。
・他人に対して本気で怒ったり心から喜ぶ感情を抱いたことが今までなかった。
・アバターの身長は17、18歳くらいの時の身長を思い起こして。
・でも「今より小さい」ということしかはっきり覚えておらずアバウト。
 (なので本来はもう少し高かったかもしれない。)
・ゲーム参加前までは精神面で仮想世界に依存していた。
 そのためIshの破壊や消滅を望んでいる人の考え方が理解できない。

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